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KIGAWA SEI 木皮 成
振付家・映像作家・パフォーマー
1990年生まれ、和歌山県出身。
合同会社フットワークス代表社員。
2010年から8年間、演出家 宮城聰がプロデューサーを務めるAsian Performing Arts Festivalに関わり、
アジア圏のアーティストと積極的な交流を図る。
2015年には、ダンス講師としてカンボジア・シェムリアップに滞在、カンボジアエンタメ業界の黎明期を支える。
帰国後、自作を発表するユニットDE PAY’S MAN(デペイズマン)を立ち上げ、映像・演劇・ダンスとジャンルを問わないアプローチで身体をテーマにした作品を発表し続けている。
また、パフォーマーとして、ロメオ・カステルッチ(ソチエタス・ラファエロ)、クォ・ヨンシム(韓国舞踊協会会長)、ソ・ヒョンソク(延世大学教授)、佐々木透(リクウズルーム)、近藤良平(埼玉芸術劇場 芸術監督)、ピチェ・クランチェン(ピチェ・クランチェンダンスカンパニー)、ジャン・ランベール=ヴィルド、ロレンゾ・マラゲラ(劇団ル・トロワジエム・スペクタクル)など、世界各国を代表とするアーティストの作品に出演。
現在は、多摩美術大学演劇舞踊デザイン学科 非常勤講師。
北区文化振興財団から委託を受け、区内小中校の芸術鑑賞事業も担当している。
2019年には、インドネシア政府が主催する国際ダンスフェスティバル GOYANG KARAWANG INTERNATIONAL 2019に日本代表のカンパニーとして招聘され、「STREET STORY Indonesia Ver.」の上演が評価され新人振付家賞を受賞。
翌年、継続可能な国際交流の基盤づくりを実践するため、
韓国、フィリピン、インドネシア、マレーシアのアーティストと共作「MOON CHILD」を発表。
世界の舞台芸術界の未来を担う人材として注目をされている。




メディア掲載
Bug-magazine 振付家・木皮成 インタビュー(2018年4月13日掲載)
福島民友新聞「ロックバンド・ミナト、いわき総合高でミュージックビデオ撮影」(2019年3月17日掲載)
えんぶ12月号「糸井幸之介×木皮成」(2020年12月号掲載)
熊野古道新聞「住民とダンス 地元出身のプロダンサーが指導」(2021年2月21日掲載)
紀伊民報 「住民が楽しくダンス 振付師の木皮さんが指導」(2021年2月22日掲載)
紀伊民報「ちょっと!注目 ダンサー、振付師 木皮成さん/俳優、映像作家、お笑いと多才/古里の串本で舞台をしたい(2021年2月26日掲載)
多摩美術大学 教授 加納豊美
木皮成の演出力は、“場”の観察に依るところが大きい。身体表現をする自身と観客が、時空間を共有するという構造を強く意識させる。観客は、作品が生れ落ちる現場の目撃者であることを、新鮮な衝撃とともに受け取ることになる。作品の題材は、彼自身の生活そのものなのだと見せながら、フェイクドキュメンタリーなのだ。大前提としての虚構がありながら、表現者と観客が抜き差しならないリアルを共有するという“舞台芸術”の醍醐味を信じるという演出力がある。
SPAC 芸術総監督 宮城聰
東京都が2002年度から継続している文化事業に「アジア舞台芸術ファーム(APAF)」というものがあり、小規模な事業ながらアジア圏の若手舞台芸術家がコラボレーションをする貴重な場となっている。私は2006年度から十年あまりそのプロデューサーを担当していたが、その間、8年にわたって出演者/演出助手としてこのAPAFに関わってくれたのが木皮君である。私は暫く前から日本の演出家や振付家で海外を視野に入れる若者が減っていることを危惧していた。日本の若い世代ではパスポートの取得率も減っており、留学する学生も激減しているが、そのような趨勢のなかでアーティストまでが内向きになってしまったら、社会の中で本来アーティストが果たすべき機能、つまり社会の支配的な価値観を相対化してみせること、ができなくなってしまうだろう。そのことに危機感を抱いたわけである。そこでAPAFでは、日本の若手がアジアのアーティストと出会い、お互いの異質さに直面しつつもひとつの作品をつくろうと格闘することで、同質性に守られた日本の環境を客観視できるようになることを目標とした。つまりは、表現者として世界を舞台に活躍できる舞台人が登場することを願ったのである。そして木皮君はまさにそのAPAFの趣旨を体現する存在となった。アジア各国を股にかけて活動し、実に多彩な人脈をつくりあげてきた。